電気通信分野に係る経営力向上に関する指針の一部を変更する件(令和7年総務省告示第185号)
令和7年総務省告示第185号
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○総務省告示第百八十五号中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第十六条第三項の規定に基づき、電気通信分野に係る経営力向上に関する指針(平成二十八年総務省告示第四百十八号)の一部を次のように変更したので、同条第五項の規定に基づき公表し、令和七年六月二日から施行する。
令和七年五月三十日総務大臣村上誠一郎次の表により、変更前欄に掲げる規定の下線を付し又は破線で囲んだ部分をこれに順次対応する変更後欄に掲げる規定の下線を付し又は破線で囲んだ部分のように改め、変更前欄及び変更後欄に対応して掲げるその標記部分に二重下線を付した規定(以下「対象規定」という。)は、その標記部分が同一のものは当該対象規定を変更後欄に掲げるもののように改め、その標記部分が異なるものは変更前欄に掲げる対象規定を変更後欄に掲げる対象規定として移動し、変更後欄に掲げる対象規定で変更前欄にこれに対応するものを掲げていないものは、これを加える。
一頁
変更後変更前第1現状認識1全体の傾向電気通信分野の中核となる、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)に基づく登録又は届出を行っている電気通信事業者の数は、令和6年度末時点で2万6,642者である。2024年情報通信業基本調査によれば、令和5年度における電気通信業の売上高は15.2兆円である。固定通信と移動通信の売上高比率は、令和5年度において、固定通信が全体の27.5%、移動通信が全体の55.3%となっている。スマートフォン等の普及を背景に増加していた移動通信の売上が減少し、固定通信の売上は増加した。また、売上高の役務別比率をみると、音声伝送役務の割合が全体の26.9%、データ伝送役務は全体の55.9%となっている(2024年情報通信業基本調査)。映像系コンテンツやSNSなどの利用拡大などを背景に、平成23年度以降データ伝送役務の売上が音声伝送役務を上回っている。
電気通信業について、主要役務ごとのサービス概況は次のとおりである。音声通信サービスの加入契約数については、固定通信が減少傾向にある一方、移動通信(携帯電話、PHS及びBWA)及び0ABJ型IP電話は堅調な伸びを示している。また、050型IP電話は、近年横ばいで推移している。令和5年度における移動通信の契約数は、総人口を大きく超える2億1,888万に達している(令和6年版情報通信白書)。
固定系ブロードバンドの契約数については、DSL及びCATVが減少し、より高速なサービスを提供するFTTHが増加しており、固定系ブロードバンドに占めるFTTHの比率は、令和6年12月末で79%に達している(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和6年度第3四半期(12月末))」)。
また、移動系通信の契約数については、第5世代携帯電話の普及に伴い3.9-4世代携帯電話(LTE)の契約数は減少しているものの総数は増加しており、令和6年12月末において、3.9-4世代携帯電話(LTE)は1億1,466万(前年同期比6.1%減)、第5世代携帯電話は1億709万(前年同期比23.8%増)、BWAは9,016万(前年同期比3.9%増)に達している(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和6年度第3四半期(12月末))」)。
移動通信におけるMVNOは、回線をMNOや他のMVNOから借りるために設備投資を抑制でき、比較的小規模な事業者でも参入しやすい特徴があるため、令和6年12月末におけるMVNOサービス提供事業者数は1,900者を超え、契約数は3,618万に達している。また、近年、他の電気通信事業者からFTTHの卸電気通信役務の提供を受けてサービスを提供するFVNOサービスの提供も進んでおり、令和6年12月末におけるFTTHの契約数4,090 万のうち、卸電気通信役務を利用して提供される契約数は2,199万(53.8%)となっている(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和6年度第3四半期(12月末))」)。
法人向けの専用線等市場の契約数については、広域イーサネットサービス(令和6年12月末で70.3万契約)及びIP-VPNサービス(令和6年12月末で63.1万契約)ともに近年横ばいで推移している(情報通信統計データベース「ブロードバンドサービス等の契約数の推移(四半期))。
第1[同左]1全体の傾向電気通信分野の中核となる、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)に基づく登録又は届出を行っている電気通信事業者の数は、令和2年度末時点で2万1,913者である。2020年情報通信業基本調査によれば、令和元年度における電気通信業の売上高は17.6兆円、常時従業者数は18万2,538人、事業所数は2,324事業所(同調査における回答企業389者の合計)である。固定通信と移動通信の売上高比率は、令和元年度において、固定通信が全体の28.5%、移動通信が全体の49.9%となっている。スマートフォン等の普及を背景に増加していた移動通信の売上が減少し、固定通信の売上は増加した。また、売上高の役務別比率をみると、音声伝送役務の割合が全体の29.2%、データ伝送役務は全体の49.3%となっている(2020年情報通信業基本調査)。映像系コンテンツやSNSなどの利用拡大などを背景に、平成23年度以降データ伝送役務の売上が音声伝送役務を上回っている。
電気通信業について、主要役務ごとのサービス概況は次のとおりである。音声通信サービスの加入契約数については、固定通信が減少傾向にある一方、移動通信(携帯電話、PHS及びBWA)及び0ABJ型IP電話は堅調な伸びを示している。また、050型IP電話は、近年横ばいで推移している。令和元年度における移動通信の契約数は、総人口を大きく超える1億8,661万に達している(令和2年版情報通信白書)。
ブロードバンド基盤の整備については、令和元年度末において、固定系超高速ブロードバンドの世帯カバー率は99.6%、移動系超高速ブロードバンドの人口カバー率は99.9%となっている(令和元年度末総務省調査)。
固定系ブロードバンドの契約者数については、DSLが減少し、より高速なサービスを提供するFTTHが増加しており、固定系ブロードバンドに占めるFTTHの比率は、令和元年度末で82%に達している(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和2年度第4四半期(3月末))」)。
また、移動系超高速ブロードバンドについても、スマートフォンやタブレットの普及と連動して契約数が増加しており、令和2年度末において、3.9-4世代携帯電話(LTE)は1億5,437万(前年同期比1.1%増)、BWAは7,505万(前年同期比5.4%増)に達している(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和2年度第4四半期(3月末))」)。
移動通信におけるMVNOは、回線をMNOや他のMVNOから借りるために設備投資を抑制でき、比較的小規模な事業者でも参入しやすい特徴があるため、令和2年度末時点におけるMVNOサービス提供事業者数は1,500者を超え、契約数は2,612万に達している。また、近年、他の電気通信事業者からFTTHの卸電気通信役務の提供を受けてサービスを提供するFVNOサービスの提供も進んでおり、令和2年度末におけるFTTHの契約数3,502 万のうち、卸電気通信役務を利用して提供される契約数は1,856万(53.0%)となっている(総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表(令和2年度第4四半期(3月末))」)。
電気通信は、我が国の国民生活にとって必要不可欠な基盤となっており、また、平常時だけではなく災害等の非常時にも、極めて重要な役割を果たしている。今後、パソコンやスマートフォンなどの従来のインターネット接続端末に加え、家電や自動車、ビルや工場など、法人向けの専用線等市場については、国内専用線の回線数(平成30年度末で29.4万回線)が減少する一方で、広域イーサネットサービス(令和元年度末で64.1万契約)の契約数は増加の傾向となっており、IP-VPNサービス(令和元年度末で65.9万契約)は、近年横ば二頁
世界中の様々なモノがインターネットにつながる本格的なIoT時代においては、一層、その重要性が高まるものと考えられ、サービスの持続性を確保することが不可欠となっている。
また、電気通信は、他の業種の経営力を向上させるための手段として重要な役割を果たしているため、電気通信分野における取組は我が国の経済全体の生産性向上にも大きく寄与するとともに、我が国が抱える「過疎化」、「少子高齢化」、「医師不足」等の様々な課題の解決に貢献することも期待される。
2業態の特徴2024年情報通信業基本調査によれば、情報通信業における従業者数(416,306人)に対する電気通信事業の従業者数(108,394人)の割合は26.0%となっている。また、電気通信業の労働生産性(付加価値額/従業者数)は5,978万円/人となっており、情報通信業における平均値である2,455万円/人の約2.4倍に達する非常に高い値となっている。
いで推移している(令和2年版情報通信白書)。
電気通信は、我が国の国民生活にとって必要不可欠な基盤となっており、また、平常時だけではなく災害等の非常時にも、極めて重要な役割を果たしている。今後、パソコンやスマートフォンなどの従来のインターネット接続端末に加え、家電や自動車、ビルや工場など、世界中の様々なモノがインターネットにつながる本格的なIoT時代においては、一層、その重要性が高まるものと考えられ、サービスの持続性を確保することが不可欠となっている。
また、電気通信は、他の業種の経営力を向上させるための手段として重要な役割を果たしているため、電気通信分野における取組は我が国の経済全体の生産性向上にも大きく寄与するとともに、我が国が抱える「過疎化」、「少子高齢化」、「医師不足」等の様々な課題の解決に貢献することも期待される。
2[同左] 2020年情報通信業基本調査によれば、資本金が3億円未満の事業者が60.9%(回答者数40 7者)、従業者数が300人未満の事業者が92.2%(回答者数370者)となっている。
他方、同調査によれば、電気通信業の労働生産性(付加価値額/従業者数)は4,085万円/人となっており、情報通信業における平均値である1,413万円/人の約2.9倍に達する非常に高い値となっている。
電気通信業には多様な事業形態があるが、大きく分けると、自ら電気通信回線設備を設置して事業を行う者と他者の電気通信回線設備を利用することにより事業を行う者に分けることができる。
また、電気通信業には多様な事業形態があるが、大きく分けると、自ら電気通信回線設備を設置して事業を行う者と他者の電気通信回線設備を利用することにより事業を行う者に分けることができる。
一般的には、前者は労働力よりも資本設備により大きく依存する資本集約型産業であり、技術の進展に応じて不断に設備投資を行いネットワークの高度化・効率化等を図ることにより、サービスの多様化・高度化等を行う必要がある。後者は、前者に比べて資本設備への依存が小さく、収益を確保するためには、付加価値の高いサービスや差別化されたサービスの提供等が必要となる。
一般的には、前者は労働力よりも資本設備により大きく依存する資本集約型産業であり、技術の進展に応じて不断に設備投資を行いネットワークの高度化・効率化等を図ることにより、サービスの多様化・高度化等を行う必要がある。後者は、前者に比べて資本設備への依存が小さく、収益を確保するためには、付加価値の高いサービスや差別化されたサービスの提供等が必要となる。
電気通信市場が多様化する中で、大規模事業者を中心に、複数のサービスを組み合わせることでユーザを囲い込む動きが加速している。固定電話・ブロードバンド・IPTV・携帯電話などの通信サービスに加えて、電力やガスなど他の公共サービスのセット販売やポイントサービス・決済サービス等と連動させる動きも盛んである。また、本格的なIoT時代に向けて、自動車やヘルスケアなど異業種企業との連携、通信だけではなくシステム構築やデータ解析などを含めたトータルソリューションを提供する動きも見られる。中小事業者にとっては、このような大規模事業者の動きを踏まえた対応も大きな課題である。
電気通信市場が多様化する中で、大規模事業者を中心に、複数のサービスを組み合わせることでユーザを囲い込む動きが加速している。固定電話・ブロードバンド・IPTV・携帯電話などの通信サービスに加えて、電力やガスなど他の公共サービスのセット販売やポイントサービス・決済サービス等と連動させる動きも盛んである。また、本格的なIoT時代に向けて、自動車やヘルスケアなど異業種企業との連携、通信だけではなくシステム構築やデータ解析などを含めたトータルソリューションを提供する動きも見られる。中小事業者にとっては、このような大規模事業者の動きを踏まえた対応も大きな課題である。
インターネットにおいて、自ら通信インフラを持たずにサービスを提供するOTT(Over-The-Top)と呼ばれる事業者が、グローバルに急成長しているのも近年の大きな特徴である。OTT事業者が映像サービス等を提供することで、ブロードバンド契約者の総ダウンロードトラヒックが令和6年11月には前年同月比12.7%増の約38.9Tbpsに達する(総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算 2024年11月の集計結果の公表」)など、ネットワークのリソースがひっ迫し、国内の電気通信事業者は多大な設備投資を迫られている。収益モデルによっては、電気通信事業者は増加する投資コストを回収できないおそれがあり、経営上の重要な課題となっている。
インターネットにおいて、自ら通信インフラを持たずにサービスを提供するOTT(Over-The-Top)と呼ばれる事業者が、グローバルに急成長しているのも近年の大きな特徴である。OTT事業者が映像サービス等を提供することで、ブロードバンド契約者の総ダウンロードトラヒックが令和2年11月には前年同月比56.7%増の約19.8Tbpsに達する(総務省「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算 2020年11月の集計結果の公表」)など、ネットワークのリソースがひっ迫し、国内の電気通信事業者は多大な設備投資を迫られている。収益モデルによっては、電気通信事業者は増加する投資コストを回収できないおそれがあり、経営上の重要な課題となっている。
電気通信市場は技術革新のペースが速いことも特徴であり、最新技術をタイムリーに導入することが競争力維持の鍵となる。近年ではスマートフォン、クラウドコンピューティング、LTE、FTTHなどが市場を牽引してきたが、今後も5G、スモールセル、IPv6、電気通信市場は技術革新のペースが速いことも特徴であり、最新技術をタイムリーに導入することが競争力維持の鍵となる。近年ではスマートフォン、クラウドコンピューティング、LTE、FTTHなどが市場を牽引してきたが、今後も5G、スモールセル、IPv6、三頁
IoT、エッジコンピューティング、SDN等のソフトウェア制御技術、次世代無線LAN、AR・VR、自動走行車・コネクテッドカー、シェアリングエコノミー、AIなど様々な技術・サービスに対応した投資・人材育成を進めていく必要がある。
IoT、エッジコンピューティング、SDN等のソフトウェア制御技術、次世代無線LAN、AR・VR、自動走行車・コネクテッドカー、シェアリングエコノミー、AIなど様々な技術・サービスに対応した投資・人材育成を進めていく必要がある。
なお、本格的なIoT時代に必要不可欠とされているIPv6については、契約数が10万以上のISP事業者では93.1%がIPv6接続サービスを提供しているが、契約数が1万未満のISP事業者では65.2%に留まっている(令和6年版情報通信白書)ため、今後は、中小事業者においても更なる対応率の上昇が期待されるところである。
なお、本格的なIoT時代に必要不可欠とされているIPv6については、契約者数が10 万以上のISP事業者では83.3%がIPv6接続サービスを提供しているが、契約者数が1万未満のISP事業者では33.3%しか対応していない(令和2年版情報通信白書)ため、今後は、中小事業者においても更なる対応率の上昇が期待されるところである。
その他、情報通信が国民生活の基盤インフラとしての存在感を強める中で、セキュリティや安心・安全に対する脅威も増加しており、電気通信事業者等にとってセキュリティの強化、個人情報保護、消費者保護及び青少年保護は重要な課題である。
その他、情報通信が国民生活の基盤インフラとしての存在感を強める中で、セキュリティや安心・安全に対する脅威も増加しており、電気通信事業者等にとってセキュリティの強化、個人情報保護、消費者保護及び青少年保護は重要な課題である。
[第2略]第3経営力向上の実施方法に関する事項[1・2略]3売上高が100億円を超えるまでの目標期間中小企業等経営強化法施行規則(平成11年通商産業省令第74号)第16条第3項の経済産業大臣の確認を受けて経営力向上計画の認定の申請を行おうとする特定事業者等は、経営力向上に係る事業の実施を通じて100億円を超える売上高を目指す期間(以下「目標期間」という。)を設定するものとする。なお、目標期間は10年を超えないものとする。
[第2同左]第3[同左][1・2同左][新設]4[略][第4~第6略]3[同左][第4~第6同左]
備考表中の[]の記載及び対象規定の二重下線を付した標記部分を除く全体に付した下線は注記である。
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